Netflixでブラジル映画『命のはじまり』を見たので、その覚え書き。
これはタイトルの通り人間のはじまりである赤ちゃん〜子供についての作品で、
親子の在り方とか社会における育児環境を親や専門家が語るという
ユニセフなどが協賛するドキュメントです。
ドキュメントなのでストーリーなどはありません。

インタビューを受けているのは世界中の人々。
欧米の比較的裕福っぽい家庭からアフリカの貧困街まで、
様々な環境での親子の姿を撮ってます。


既製のおもちゃは与えず理想の育児を実践する欧米の母親や、
12人も子供を産み、なお「もっと良い母親になりたい、
子供の意見に耳を傾けられる母親に」と語るアフリカの母親など、
人種や文化、環境が違っても、子供に対する思いや育児に際する葛藤は
正に世界共通だということが分かります。

仕事を退職して専業主夫になった男性や
"育児に責任を持っている"男性の話も聞けるので、男性にもお薦めです。
「妻は自分のやり方が正しく夫の育児を間違いだと思いがちだが、
育児には色々な方法があることを理解しなければならない」という指摘は耳が痛かった…。


↓たくさんの可愛い乳幼児が見られる予告編(英語)です。
水中出産のシーンはひええ…となりました。



以下、「へ〜」と思った点を箇条書きで。
一般の親の個人的な意見と、専門家による意見が混在している上、
それぞれのソースにはあたっていないので真偽は不明です(すみません)。

・北米では9割の母親が母乳で育てたいと希望しているが、
実際に母乳育児が出来ているのは2割弱〜3割弱。
・父親が育児参加することで母乳率が上がる。
(注:これは「母乳で育てるべき」ということではなく、
母乳を希望しているのに環境のせいで叶わない母親が多くいるのは
いかがなものか、希望通りの育て方が出来てしかるべきじゃないのか、という話だと思います。
ただこの数値がどういう調査によるものなのかは不明)
 
・親子にはコミュニティが必要。
アフリカには「子供を一人育てるのに村が一つ必要」という言葉がある。
(劇中には複数の家族で密接なコミュニティを作り、
助け合って育児をしているという人達も出てきました)

・子供は親の子であると同時に、誰かの孫であり、甥であり、隣人である。
ネグレクトも母親だけの問題ではない。

・幼児に1ドル投資すると、それが7ドルになって返ってくるという研究がある。
子供への投資は、将来の犯罪率を減らし、刑務所の運営などの費用を軽減できる。

・養子については事実をどう捉えるかによって変わってくる。
「親に捨てられた子」と言うこともできるが、
「生みの親によって、十分な環境で育児できる家族に託された子」とも言える。
つまり親から手放されたという事実を、
「拒絶されたから」ではなく「愛されていたから」と考えることも出来る。

 ・貧しさは子供の人権を奪う(衣食住や教育・医療サービスなど)。
 ・危険な環境で育つ子供は、ポジティブな会話がなくストレスレベルが高い。
 一日を乗り切るのにやっとで、鬱病や薬物乱用にも陥りやすい。
親に愛されてないからというのではなく、日常に押し潰されている。

 ・親は子供に必要なものを与えなければならない。
そして問題なのは、政府はそれが出来ない親を処罰はしても助けはしないということ。
今支援をしないと、将来の社会問題になる。 
経済的に困っていない親も、貧しい親を助けなければ、
将来我が子が大人になったときに社会が良くない状態になる可能性がある
(だから他人事ではない)。


他にも同性カップルや、養護施設で育ち現在は支援施設で働く人など、
様々な形で育児に関わる人達が出てきます。

特段目新しい内容とか革新的な話があるわけじゃないので
必見です!とまでは言いませんが、もし機会があれば是非。
子供達みんな可愛かったです。
ただタイトルで検索してもNetflix関連しかヒットしないようなので、
他で見る機会はあまりないかもしれません。


蛇足ですが、全体的に専業で育児に専念している女性が多く、
もしかしたらそこにモヤッとするものを感じる方もいるかもしれません。
育休についての話もあったし、働く母親を否定する意見がある訳じゃないので
(それに近く思える話は少しあったけど)、
働いてる人にとっても共感できる内容ではあると思うのですが。